こんにちは!『MEラボ』管理人のkoukiです。
今回の勉強ノートのテーマは、透析室で日常的に使用される「点滴(補液・生理食塩水など)」についてです!
透析業務に入ると、回路の準備から透析中のトラブル対応、終了時の返血まで、常にさまざまな補液を扱います。
「なぜこの場面では生理食塩水を使うのか?」「低血圧時には何を入れるのか?」といった基本的な疑問を整理しましたので、若手MEや看護師、学生の皆さんもぜひ参考にしてみてください!
- 透析の基本補液「生理食塩水(0.9% NaCl)」
透析室で最も多く使われ、常に回路にセットされているのが「生理食塩水(生食)」です。主に以下の3つの目的で使用されます。 - プライミング(回路の洗浄・エア抜き)
透析開始前、回路やダイアライザー内の充填液(保存液や気泡)を洗い流し、血液が入る準備をするために使用します。 - 緊急時の血管内ボリューム確保(血圧低下時)
除水が進んで透析中に急激な血圧低下(ショック)が起きた際、急速に生理食塩水を注入(100〜200mL程度)して有効循環血液量を増やし、血圧を持ち上げます。 - 返血(透析終了時)
透析終了時、回路内に残っている血液を患者さんの体内に安全に戻す(押し出す)ために使用します。 - 急激な血圧低下・ショック時の「高張液・補液」
生理食塩水だけでは血圧が維持できない場合や、除水による筋痙攣(こむら返り)が起きた場合には、浸透圧を利用した補液が使われます。
高張ブドウ糖液(50%ブドウ糖注射液など)
目的: 急激な低血圧や、筋痙攣(足の攣り)の緩和、低血糖対策。
メカニズム: 高濃度のブドウ糖を投与して一時的に血中の浸透圧を高め、細胞内から血管内へ水分を引き込むことで血圧を上昇させます。
高張生理食塩水(10%食塩水など)
目的: ブドウ糖と同様に浸透圧を上げて血管内ボリュームを増やすために使用されます(糖尿病患者さんで血糖値を上げたくない場合などに選択)。 - 重症時や大量失血時の「代用血漿製剤」
通常の生理食塩水(晶質液)は投与しても急速に血管外(組織)へ逃げてしまうため、著しい血圧低下や出血時には「膠質液(代用血漿)」が検討されることもあります。
ヒドロキシエチルデンプン(HES)製剤(ボルベンなど)
特徴: 分子量が大きく血管内に長くとどまるため、少量で効率よく血管内ボリュームを維持できます。 - 輸液ポンプ・シリンジポンプでの投与管理(ME視点)
透析中の補液や昇圧剤(ノルアドレナリンやリズミックなど)、抗凝固剤(ヘパリン・オルガラン)の投与速度管理は、MEの重要な役割です。
流量設定の再確認: 医師の指示通りの速度(mL/h)で注入されているかダブルチェックする。
ラインの気泡・閉塞確認: ポンプのアラームが鳴った際、ラインの折り曲がりや気泡混入がないか素早く確認する。
今日のまとめ
透析中の補液は、用途に合わせて使い分けられています!
基本は「生理食塩水」(プライミング・返血・初期の低血圧対応)
足の攣りや急な血圧低下には「高張ブドウ糖・浸透圧を利用した補液」
ポンプ管理と併せて、投与目的を理解して動くことが重要
「今なんのためにこの点滴を入れているのか」を意識しておくと、透析中のトラブル対応のスピードが格段に上がります!

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